週間品質管理情報(違反食品や自主回収、異物混入、食中毒情報)

今週の品質管理情報(3月19日)

今週の注意事項・・・食中毒事件の発生場所は1,139件、そのうちの6割超の713件が飲食店で起きていました。食中毒発生件数は過去10年間あまり減っている様子はありません。特に、飲食店が発生場所での割合は高止まりの傾向にあります。  
 大規模食鳥処理場にコーデックスガイドラインに基づくHACCP『基準A』を適用することが報告されました。厚生労働省は、食鳥処理場におけるHACCPの導入推進に必要な技術的な支援を行なっていくとのことです。

食品衛生管理の基本が守られていない飲食店は、衛生的な手洗い、トイレの清掃、まな板など器具の消毒などができていません。そのために食中毒の原因となる微生物が汚染したり増殖したりして事故を引き起こしています。食中毒予防3原則を守ることがポイントですが、毎週報告されている食中毒事故では、飲食店従業員、調理従事者が感染、保菌という要因が目立っています。

1.つけない :正しい手洗い以外にも、トイレの洗浄・消毒やまな板などの調理器具の洗浄・消毒で、交差汚染や二次汚
         染を防ぐ。

2.増やさない:食品中の細菌は危険温度帯(10~60℃)で増殖するため、加熱後、保温は60℃以上を保ち、冷却する
         場合は速やかに10℃以下まで冷やす。

3.やっつける:獣畜や家きんの生肉や内臓に存在している可能性のある微生物は、75℃以上で1分以上の加熱により
         死滅する。
 ただし、加熱が有効ではない料理もあります。刺身やサラダなどは加熱することができないし、黄色ブドウ球菌のように加熱しても毒素が残り続ける細菌もあります。セレウス菌の芽胞には加熱も一般的な消毒薬も無効です。食中毒を予防するために何より重要なのは、原因を正しく知って、発生させない意識を持つことです。有害な微生物の特性や調理方法、どういう状況で発生しやすいのか危害要因を知ることです。
 食品衛生規制の見直しに関する骨子案では、と畜業者、食鳥処理業者についても、一般衛生管理に加え、HACCPによる衛生管理を実施することとしており、大規模処理場については諸外国と同様にコーデックスガイドラインに基づくHACCP『基準A』を適用することが提案されました。

<違反食品・自主回収、異物混入等>

◆生鮮ピスタチオナッツから農薬「イミダクロプリド」を0.35ppm検出 回収指示3/15
発生日 : 3月15日 (木) 回収指示
原因食品等 : 生鮮ピスタチオナッツ5CT(50.00kg)
要因 : 農薬「イミダクロプリド」を0.35ppm検出
予防.対策 : 一般の成分規格(イミダクロプリドがその他のナッツ類に対して適用する基準(0.04ppm)を超えて含有してならない)に適合しない ため回収

◆保育園の給食異物混入が過去2年で50件 名古屋市公表せず
発生日 : 3月9日 (金) 発覚
原因食品等 : 名古屋市の保育園の給食
要因 : 給食での異物混入が昨年度20件、今年度30件あったが健康被害がなかったため報告せず。
予防.対策 : 名古屋市は今後、「健康被害の恐れがあれば公表していく」としている。

<食中毒>

◆茨城県筑西市の飲食店で3人がノロウイルスによる食中毒
発生日 : 3月10日 (土)
発生場所.症状 : 1グループ5人のうち3人が吐き気,嘔吐,下痢等の症状
原因物質 : 患者及び従業員の便からノロウイルスが検出された。
原因食品 : ランチバイキング(トムヤムクン,春雨スープ,揚げ卵のスイートチリソースがけ,野菜サラダ等)
処分 : 営業禁止
予防.対策 : 調理の際は石鹸で十分に手を洗う。調理者の健康管理徹底。

◆兵庫県加古川市の飲食店で25人がノロウイルスによる食中毒
発生日 : 3月4日 (日)
発生場所.症状 : 男女25人が、下痢や嘔吐、発熱、腹痛などの症状
原因物質 : 有症者らの便からノロウイルスを検出
原因食品 : 4日(日)に提供された食事
処分 : 3日間の営業停止
予防.対策 : 食材の保管・管理方法の確認、調理者の健康管理徹底。

◆山形県新庄市の居酒屋で11人がノロウイルスによる食中毒
発生日 : 3月6日 (火)
発生場所.症状 : 4人が下痢や嘔吐などの症状、別のグループ7人も発症。
原因物質 : 発症者及び調理従事者3人の便からノロウイルスを検出
原因食品 : 同店が提供した食事
処分 : 3日間の営業停止
予防.対策 : 食材の保管・管理方法の確認、清掃、衛生管理徹底。

◆埼玉県所沢市の居酒屋で8人がカンピロバクターによる食中毒
発生日 : 3月11日 (日)
発生場所.症状 : 男女8人が下痢や腹痛、発熱の症状
原因物質 : 3人からカンピロバクターを検出
原因食品 : 白レバーとハツ串、ブリと長芋のカルパッチョ、豚キムチ炒めなど
処分 : 3日間の営業停止
予防.対策 : 生肉を調理する際には十分に加熱することや調理器具を熱湯消毒するなどの徹底

◆東京都台東区の飲食店で1人がアニサキスによる食中毒
発生日 : 3月14日 (水) 公表
発生場所.症状 : 腹痛などの症状
原因物質 : アニサキス
原因食品 : 当該施設が提供した魚介類刺身
処分 : 1日間の営業停止
予防.対策 : 目視での除去。細かく刻む。

◆長野県伊那市の飲食店で1人がアニサキスによる食中毒
発生日 : 3月10日 (土)
発生場所.症状 : 刺身の盛り合わせを食べた男性が腹痛などの症状
原因物質 : アニサキス
原因食品 : シメサバやブリなどの刺身の盛り合わせ
処分 : 1日間の営業停止
予防.対策 : しっかり加熱したり、マイナス20℃で24時間以上冷凍