週間品質管理情報(違反食品や自主回収、異物混入、食中毒情報)

今週の品質管理情報(4月23日)

今週の注意事項・・・食品衛生法等の一部を改正する法律案が4月13日参議院で可決されました。今後衆議院で可決され、施行へとなります。HACCP導入で小規模零細業者に義務づける食品衛生管理が過重な負担とならないよう討議もされています。
 カンピロバクターによる食中毒が増加しています。食品衛生委員会では、「食品健康影響評価のためのリスクファイル~鶏肉等におけるカンピロバクター・ジェジュニ/コリ~」の改訂について、鶏肉の生産・処理・流通段階での取り組みが重要として審議されています。

今回の食品衛生法改定案では、HACCPによる管理が困難な小規模業者や食品の種類が多い飲食店などは、業界団体などの手引書による簡易な衛生管理でもよいとしていますが、衛生管理に加え、記録の保存が求められると、小規模零細業者には相当な負担が増えます。記録がない、管理基準を満たしていないことだけを理由に営業停止や許可取り消しなどがあるのではという心配点も指摘されています。厚労相は、「現行でも食中毒などの大きな問題が発生しない限り行政処分は行っていない」として、「こうした運用に変更を加えることはない」と言明していますが、「食品の管理、それから健康に及ぼす影響等を考えると、ある程度厳しく製造業者にお願いをせざるを得ないということになる」とも述べています。現場で指導を行う食品衛生監視員を国の責任で養成、配置し、抜本増員をはかるべきだとの提案もあり、整理されるのに時間はかかりそうです。まずは、自主管理を徹底してください。
 食品安全委員会は微生物・ウイルス専門調査会で、2006年10月に作成した「食品健康影響評価のためのリスクファイル~鶏肉を主とする畜産物中のカンピロバクター・ジェジュニ/コリ~」の改訂について審議しました。昨年の病因物質別食中毒事件数ではカンピロバクターが1位となっていますが、農場段階や食鳥処理場段階での効果的な低減策はないのが現実です。「日本での定量的な汚染実態を把握し、基礎的な研究を進め、その上で効果的な取り組みが必要だ」として、加熱用としている鶏肉の生食や加熱不十分で喫食が行なわれていることや食中毒発生防止のための鶏肉の推定汚染菌数が把握できていないことなど問題点を討議しています。

<違反食品・自主回収、異物混入等>

◆ 大阪湾に貝殻大量廃棄の水産加工会社が中国産を国産クエと偽装か。
発生日 : 4月16日 (月)
原因食品等 : 大量の貝殻を不法投棄された海洋汚染防止法違反水産加工会社「ひろ」が、中国産の魚を国産のクエと偽装して販売していた疑い.。
要因 : 不正競争防止法違反(虚偽表示)の疑い。クエは高級魚として知られ、鍋などで提供される。
予防.対策 : 不正競争防止法違反の調査

◆ 茨城県4市町の計7校、学校給食牛乳に洗浄液混入
発生日 : 4月18日 (水)
原因食品等 : 学校給食で18日に出た牛乳
要因 : 牛乳の製造過程で、製造業者「関東乳業」が誤って洗浄液を混入した。
予防.対策 : 別のメーカーが提供

<食中毒>

◆ 静岡富士市の結婚式場で39人がノロウイルスによる食中毒
発生日 : 4月7日 (土)
発生場所.症状 : 結婚式場で提供された料理を食べた39人が下痢や嘔吐などの症状
原因物質 : 検査の結果26人、また従業員4人からもノロウイルスを検出
原因食品 : 式場内で調理した料理し、提供された食事
処分 : 当分の間調理部門を営業禁止
予防.対策 :食材の保管・管理、調理方法確認及び従業員の健康管理確認。

◆ 岐阜県岐阜市バス営業所の社員食堂で15人がノロウイルスによる食中毒
発生日 : 4月10日 (火) ~4月12日 (木)
発生場所.症状 : 食中毒症状
原因物質 : 食事をした13人と調理担当者2人の計15人からノロウイルスを検出
原因食品 : 委託業者「デリ・ジャパン」が提供した食事
処分 : 再発防止策が講じられるまでこの社員食堂を営業禁止
予防.対策 : 食材の保管・管理、調理方法確認及び従業員の健康管理確認。

◆ 東京都大田区の飲食店で食事をした77人がサポウイルスによる食中毒 
発生日 : 4月5日 (木)
発生場所.症状 : 77人が下痢や腹痛の症状
原因物質 : 患者や従業員の便からサポウイルスを検出
原因食品 : オードブル、ミネストローネスープ、カレイのバター焼、帆立のベーコン巻、ソーセージのピラフカレー風味、ビーフシチューなど
処分 : 3日間の営業停止
予防.対策 : 食材の保管・管理、調理方法確認及び従業員の健康管理確認。

◆ 青森県田子町のスーパーマーケット内で調整された弁当で62人がノロウイルスによる食中毒
発生日 : 4月8日 (日) ~4月9日 (月)
発生場所.症状 : 三戸町立三戸小・中学校の多くの教職員が嘔吐や下痢の症状
原因物質 : 「笹森ストアー」が調理した弁当のノロウイルスによる食中毒
原因食品 : 4月8日及び4月9日に当該施設で調整された弁当
処分 : 5日間の営業停止(厨房における調理行為の停止)
予防.対策 : 食材の保管・管理、調理方法確認及び従業員の健康管理確認。

◆ 滋賀県草津市の飲食店でとりタタキ等を食べた9人がカンピロバクターによる食中毒
発生日 : 3月30日 (金)
発生場所.症状 : 18人が下痢、腹痛を発症、他にも発症者
原因物質 : 複数の発症者の便からカンピロバクターを検出
原因食品 : 鶏の陶板焼、とりタタキ、豆腐と水菜のパリパリサラダ、とりのカルパッチョ等
処分 : 3日間の営業停止
予防.対策 : 鶏の生食提供は原則行わない。食中毒対応への再教育。

◆ 広島県広島市の飲食店で白レバー等を食べた3人がカンピロバクターによる食中毒
発生日 : 4月16日 (月)
発生場所.症状 : 16日(月)午後3時から17日(火)午後6時にかけて、腹痛、下痢、頭痛、発熱等を発症
原因物質 : 患者の便からカンピロバクターを検出
原因食品 : 白レバ、串盛り、鳥もも唐揚等
処分 : 営業禁止
予防.対策 : 鶏の生食提供は原則行わない。十分な加熱。

◆ 和歌山県和歌山市の居酒屋で食事をした9人がカンピロバクターによる食中毒
発生日 : 4月1日 (日)
発生場所.症状 : 男女9人が下痢や腹痛などの症状
原因物質 : 3人からカンピロバクターを検出
原因食品 : マグロの刺し身や鶏鉄板焼など
処分 : 3日間の営業停止
予防.対策 : 鶏肉の十分な加熱。食中毒対応への再教育。

◆ 神奈川秦野市のスーパーマーケットで販売されたカツオ刺身で1人がアニサキスにによる食中毒
  発生日 : 4月12日 (木)
発生場所.症状 : 腹痛、吐き気。原因と考えられた食品は同店で販売された刺身だけ
原因物質 : アニサキス
原因食品 : カツオの刺身
処分 : 2日間の営業停止
予防.対策 : 内臓から筋肉にも移行するので、魚を調理する際には早めに内臓を除去する。細かく刻む。

◆ 福島県相馬市のスーパーマーケットで販売されたカツオの刺身で1人がアニサキスにによる食中毒
発生日 : 4月13日 (金)
発生場所.症状 : 腹痛
原因物質 : 患者の胃からアニサキスを摘出
原因食品 : カツオの刺身
処分 : 1日間の営業停止
予防.対策 : 加熱(60℃で1分、70℃以上では瞬時に死滅) または冷凍(マイナス20℃で24時間以上)。
目視で確認して、アニサキス幼虫を除去する。

◆ 岡山県美作市「美作保健所」管内で30才代女性が腸管出血性大腸菌感染症
発生日 : 4月6日 (金)
発生場所.症状 : 腹痛、嘔吐、水溶性下痢、血便の症状
原因物質 : ベロ毒素産生性腸管出血性大腸菌O26による感染症
原因食品 : -
処分 : -
予防.対策 : 食事前やトイレの後などでは、その都度、石鹸と流水による 手洗いをきちんと行う。